ブンゴウメール公式ブログ

青空文庫の作品を1ヶ月で読めるように毎日小分けでメール配信してくれるサービス「ブンゴウメール」のブログです

【ブンゴウメール】月夜と眼鏡 (4/10)

(409字。目安の読了時間:1分) いろいろな眼鏡をたくさん持っています。この町へは、はじめてですが、じつに気持ちのいいきれいな町です。今夜は月がいいから、こうして売って歩くのです。」と、その男はいいました。 おばあさんは、目がかすんでよく針の…

【ブンゴウメール】月夜と眼鏡 (3/10)

(440字。目安の読了時間:1分) おばあさんは、いつもに似ず、それをききつけました。 「おばあさん、おばあさん。」と、だれか呼ぶのであります。 おばあさんは、最初は、自分の耳のせいでないかと思いました。 そして、手を動かすのをやめていました。 「…

【ブンゴウメール】月夜と眼鏡 (2/10)

(424字。目安の読了時間:1分) 目ざまし時計の音が、カタ、コト、カタ、コトとたなの上で刻んでいる音がするばかりで、あたりはしんと静まっていました。 ときどき町の人通りのたくさんな、にぎやかな巷(ちまた)の方から、なにか物売りの声や、また、汽…

【ブンゴウメール】月夜と眼鏡 (1/10)

(461字。目安の読了時間:1分) 町も、野も、いたるところ、緑の葉に包まれているころでありました。 おだやかな、月のいい晩のことであります。 静かな町のはずれにおばあさんは住んでいましたが、おばあさんは、ただ一人、窓の下にすわって、針仕事をして…

【ブンゴウメール】大つごもり (31/31)

(338字。目安の読了時間:1分) 伯父様同腹で無きだけを何処までも陳べて、聞かれずば甲斐なしその場で舌かみ切つて死んだなら、命にかへて嘘(うそ)とは思しめすまじ、それほど度胸すわれど奥の間へ行く心は屠処の羊なり。 …………………………………………………… お峯が引…

【ブンゴウメール】大つごもり (30/31)

(353字。目安の読了時間:1分) 我が罪は覚悟の上なれど物がたき伯父様にまで濡(ぬ)れ衣を着せて、干されぬは貧乏のならひ、かかる事もする物と人の言ひはせぬか、悲しや何としたらよかろ、伯父様に疵(きず)のつかぬやう、我身が頓死する法は無きかと目…

【ブンゴウメール】大つごもり (29/31)

(344字。目安の読了時間:1分) 持つまじきは放蕩を仕立る継母ぞかし。 塩花こそふらね跡は一まづ掃き出して、若旦那退散のよろこび、金は惜しけれど見る目も憎ければ家に居らぬは上々なり、どうすればあのやうに図太くなられるか、あの子を生んだ母さんの…