(629字。目安の読了時間:2分)その頃のみじめな自分のことを考えると、現在の自分の境遇が別人のように幸福に思われた。月々貰っていた五円の小遣いから、毎日の電車賃と、閲覧券の費用とを引いた残りで、時々食っていた図書館の中の売店の六銭のカツレツ…
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