ブンゴウメール公式ブログ

青空文庫の作品を1ヶ月で読めるように毎日小分けでメール配信してくれるサービス「ブンゴウメール」のブログです

イワンの馬鹿(37/61)

(498字。目安の読了時間:1分)

「人民どもはみなあなたのことを馬鹿だと申しております。」
 するとイワンは言いました。
「いいとも、いいとも。」
 妃はそれでいろいろ考えてみました。
しかし妃もやはり馬鹿でした。
「夫にさからってはいいものかしら、針の行くところへは糸も従って行くんだもの。」
と思いました。
 そこで妃は着ていた妃の服をぬいで箪笥にしまい、唖娘のところへ行って百姓仕事を教わりました。
そしてぼつぼつ仕事をおぼえると、夫の手だすけをしはじめました。
 そこで賢い人はみんなイワンの国から出て行き、馬鹿ばかり残りました。
 誰も金を持っていませんでした。
みんなたっしゃで働きました。
お互いに働いて食べ、また他の人をも養いました。
        一〇
 年よった悪魔は、三人の兄弟を取っちめたと言うたよりが来るか来るかと待っていました。
が待っても待っても来ませんでした。
そこで自分で出かけて行って、調べはじめました。
かれはさんざんさがしまわりました。
ところが三人の小悪魔にはあえないで、三つの小さな穴を見つけただけでした。
「てっきりやりしくじったにちがいない。

=========================
ハッシュタグ「#ブンゴウメール」をつけて感想をつぶやこう! 
http://bit.ly/3a6txk2

■Twitterでみんなの感想を見る:https://goo.gl/rgfoDv
■ブンゴウメール公式サイト:https://bungomail.com
■青空文庫でこの作品を読む:https://www.aozora.gr.jp/cards/000361/files/42941_15672.html
■運営へのご支援はこちら: https://www.buymeacoffee.com/bungomail
■月末まで一時的に配信を停止: https://forms.gle/d2gZZBtbeAEdXySW9

-------
配信元: ブンゴウメール編集部
NOT SO BAD, LLC.
Web: https://bungomail.com
配信停止:https://goo.gl/forms/kVz3fE9HdDq5iuA03