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黒猫(4/30)

(387字。目安の読了時間:1分)

私たちは鳥類や、金魚や、一匹の立派な犬や、兎や、一匹の小猿や、一匹の猫などを飼った。
 この最後のものは非常に大きな美しい動物で、体じゅう黒く、驚くほどに利口だった。
この猫の知恵のあることを話すときには、心ではかなり迷信にかぶれていた妻は、黒猫というものがみんな魔女が姿を変えたものだという、あの昔からの世間の言いつたえを、よく口にしたものだった。
もっとも、彼女だっていつでもこんなことを本気で考えていたというのではなく、――私がこの事がらを述べるのはただ、ちょうどいまふと思い出したからにすぎない。
 プルートォ(1)――というのがその猫の名であった――は私の気に入りであり、遊び仲間であった。
食物をやるのはいつも私だけだったし、彼は家じゅう私の行くところへどこへでも一緒に来た。
往来へまでついて来ないようにするのには、かなり骨が折れるくらいであった。

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